【ロンドン】大英博物館 徹底解説|必見の展示品と見どころを写真たっぷりで紹介

世界屈指の規模を誇る、ロンドンの「大英博物館(The British Museum)」。エジプトのミイラから古代ギリシャの彫刻、メソポタミアの巨像、日本の甲冑まで、人類の歴史がぎゅっと詰

まった、まさに歴史好きにとっての「宝の山」です。しかも入館は無料。この記事では、実際に訪れて撮影した写真とともに、必見の展示品と見どころをたっぷり紹介します。

大英博物館とは?基本情報

大英博物館は1753年に設立された、世界で最も古い国立の公共博物館のひとつです。所蔵品は約800万点ともいわれ、世界中から集められた考古学・美術のコレクションを誇ります。ロンドン中心部のブルームズベリー地区にあり、最寄り駅はトッテナム・コート・ロード駅、ホルボーン駅、ラッセル・スクエア駅など。地図でいうとちょうどこのあたりに位置しています。

大英博物館の地図・アクセス
大英博物館の場所。トッテナム・コート・ロード駅やホルボーン駅から歩いてアクセスできます

最大の魅力は、なんといっても入館料が無料であること(特別展は別途有料)。ボリュームがありすぎて一日ではとても回りきれないので、あらかじめ見たいエリアを絞っておくのがおすすめです。それでは、正面玄関から見ていきましょう。ギリシャ神殿を思わせる堂々とした列柱とペディメント(三角破風)が出迎えてくれます。

大英博物館の外観
大英博物館の正面外観。ギリシャ神殿のような列柱が壮観です

古代エジプトのコレクション

ロゼッタストーン

大英博物館で最も有名な展示品といえば、この「ロゼッタストーン」。紀元前196年に刻まれた石碑で、同じ内容が「ヒエログリフ」「デモティック(民衆文字)」「ギリシャ文字」の3種類の文字で記されています。これが解読の手がかりとなり、長らく謎だった古代エジプトのヒエログリフ解読への扉を開きました。まさに「エジプト象形文字を解く鍵(The key to Egyptian hieroglyphs)」です。いつも人だかりができている人気の展示です。

ロゼッタストーン
ヒエログリフ解読の鍵となったロゼッタストーン

ラムセス2世の巨像

エジプト彫刻ギャラリーでひときわ存在感を放つのが、古代エジプト新王国時代のファラオ、ラムセス2世の巨大な胸像。穏やかな微笑みをたたえた表情が印象的で、その大きさに圧倒されます。

ラムセス2世の巨像
堂々としたラムセス2世の巨像

ミイラのコレクション

エジプトといえばミイラ。大英博物館には、彩色された美しい棺(ひつぎ)に納められた人間のミイラが数多く展示されています。棺に描かれた鮮やかな装飾やヒエログリフからは、古代エジプト人の死生観がうかがえます。

彩色された棺とミイラ
色鮮やかに装飾された棺

亜麻布で丁寧に巻かれたミイラ本体も間近で見ることができます。布の表面にも細かな装飾が施されています。

亜麻布で巻かれたミイラ
装飾が施された亜麻布に包まれたミイラ

そして、ミイラ室でも特に注目したいのが、こちらの自然にミイラ化した遺体。「ジンジャー」の愛称で知られ、まだ人工的なミイラ作りの技術がなかった先王朝時代に、乾いた砂に埋葬されたことで自然に保存されました。副葬品の壺とともに、当時の埋葬の様子が再現されています。

自然にミイラ化した遺体(ジンジャー)
砂に埋葬され自然にミイラ化した「ジンジャー」

古代エジプトでは動物も神聖な存在としてミイラにされました。こちらは猫のミイラ。かごを編むように巻かれた布で顔まで丁寧に形作られています。

猫のミイラ
丁寧に巻かれた猫のミイラ

猫以外にも、鳥などさまざまな動物のミイラが展示されています。神々への捧げものとして大量に作られたそうです。

動物のミイラの展示
鳥など、さまざまな動物のミイラ

古代ギリシャのコレクション

パルテノン神殿の彫刻(デュヴィーン・ギャラリー)

アテネのパルテノン神殿を飾っていた大理石彫刻の数々。専用の広々としたギャラリーに、神殿を取り巻いていたフリーズ(帯状の浮き彫り)がずらりと並びます。天窓から自然光が差し込む空間で、2000年以上前の彫刻を鑑賞できます。

パルテノン神殿の彫刻ギャラリー
パルテノン神殿の彫刻が並ぶギャラリー

神殿の東側破風を飾っていた神々の彫像群。頭部を失っているものも多いですが、衣のドレープの表現などから、その卓越した彫刻技術が伝わってきます。

パルテノン東破風の神々の彫像
東破風を飾っていた神々の彫像群

とりわけ有名なのが、月の女神セレネの戦車を引いていた馬の頭部。一晩中働き疲れた馬の様子が、見開いた目や膨らんだ鼻孔で見事に表現されています。

月の女神セレネの馬の頭部
疲れ切った表情まで表現された、セレネの馬の頭部

ネレイデス・モニュメント

古代リュキア(現在のトルコ)の都市クサントスにあった、神殿の形をした壮大な墓碑「ネレイデス・モニュメント」。ギリシャ神殿を模した優美な建築が、そっくり館内に復元されています。

ネレイデス・モニュメント
神殿の形をした墓碑、ネレイデス・モニュメント

巨大なライオン像

大きく口を開けた、迫力満点のライオンの石像。見上げるほどの大きさで、細部まで丁寧に彫り込まれたたてがみが見事です。

巨大なライオンの石像
口を大きく開けた迫力あるライオン像

古代メソポタミアのコレクション

人頭有翼牡牛像(ラマッス)

古代アッシリアの宮殿の門を守っていた守護像「ラマッス」。人間の顔、牡牛の体、鷲の翼を持つ聖なる存在で、宮殿に近づく者を見張っていました。壁面にはアッシリアのレリーフも展示され、当時の宮殿の荘厳さが伝わってきます。

人頭有翼牡牛像(ラマッス)
アッシリアの宮殿を守っていた人頭有翼牡牛像

ヨーロッパの時計・工芸コレクション

黄金の帆船(機械仕掛けのネフ)

時計コレクションのコーナーで目を引くのが、この金色に輝く精巧な帆船の模型。「ネフ」と呼ばれる機械仕掛けの卓上装飾で、かつては音楽を奏でながら動いたと言われています。細部まで作り込まれた職人技に見とれてしまいます。

黄金の帆船(ネフ)
精巧な作りの機械仕掛けの黄金の帆船「ネフ」

アンティークのレジスター

「お金の歴史」に関する展示エリアには、装飾がびっしり施されたアンティークの金銭登録機(レジスター)も。「AMOUNT PURCHASED(購入金額)」の文字が時代を感じさせます。

アンティークのレジスター
装飾が美しいアンティークのレジスター

コーブリッジの金貨埋蔵財

イギリス北部コーブリッジで発見された、ローマ時代の金貨の埋蔵財。壺に納められた状態で1911年に発掘されたもので、ずらりと並ぶ金貨は圧巻です。当時の人々が財産を隠した壺も一緒に展示されています。

コーブリッジの金貨埋蔵財
壺に納められて発見されたローマ時代の金貨

日本ギャラリー

大英博物館には日本の展示エリアもあります。「JAPAN 日本」と掲げられた入口をくぐると、日本文化を紹介する落ち着いた空間が広がります。

日本ギャラリーの入口
「JAPAN 日本」と掲げられた日本ギャラリーの入口

ギャラリー内には、木のぬくもりを感じる和のしつらえ。「敬愛」と書かれた書の作品が飾られ、海外にいながら日本の美意識に触れられます。

日本ギャラリーの内部
「敬愛」の書が飾られた和の空間

展示の目玉のひとつが、侍の甲冑(かっちゅう)。兜(かぶと)や鎧、そして日本刀が美しく展示されています。海外の来館者にも人気のコーナーです。

侍の甲冑と日本刀
侍の甲冑と日本刀の展示

世界の「生と死」を巡る展示

イースター島のモアイ像

「Living and Dying(生と死)」をテーマにしたギャラリーでひときわ目を引くのが、イースター島から運ばれたモアイ像「ホア・ハカナナイア」。あの独特のフォルムを間近で見られるのは貴重な体験です。ロンドンでモアイに会えるとは、大英博物館の懐の深さを実感します。

イースター島のモアイ像
イースター島から来たモアイ像「ホア・ハカナナイア」

まとめ

大英博物館は、世界中の歴史と文化がひとつの建物に集約された、まさに「宝の山」。今回紹介したロゼッタストーンやパルテノン神殿の彫刻、エジプトのミイラ、モアイ像などはほんの一部で、実際には一日では到底回りきれないほどの展示があります。入館無料で気軽に立ち寄れるので、ロンドンを訪れたらぜひ時間をたっぷり確保して足を運んでみてください。

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