[アンコール遺跡群]タ・プロームで自然の神秘と生命力を感じる

タ・プロームとは

タ・プロームは、アンコール遺跡群の一つで、ジブリの「天空の城ラピュタ」のモデルになった場所と言われています。1186年ジャヤヴァルマン7世が母親のために建てた仏教寺院です。

しかし、長い間ジャングルの中に放置されていたため巨大な樹木にすっぽりと覆われ崩壊してしまいました。

自然の力を明らかにするためにあえて修復をせず、発見当時の姿のまま保存されています。

アンコール遺跡群は、9世紀から15世紀にかけて栄えたクメール王朝の都の跡で、カンボジア北部のシェムリアップ近郊に広がっています。アンコール・ワットやアンコール・トムのバイヨンなどと並び、タ・プロームもその代表的な寺院のひとつとして、ユネスコの世界遺産に登録されています。建立したジャヤヴァルマン7世は、アンコール・トムを築いた王としても知られる人物で、タ・プロームはかつて多くの僧侶や踊り子が暮らす、巨大な僧院として機能していたと伝えられています。

アンコール遺跡群のタ・プローム

2001年公開のアンジェリーナ・ジョリー主演映画「トゥームレイダー」により、このタ・プロームが世界中に知られるようになりました。

現在では、アンコール・ワット、アンコール・トムに次いで、人気の観光遺跡となっています。

タ・プロームの見どころ

タ・プロームの最大の見どころは、なんといっても遺跡と一体化した巨大な木々です。ガジュマルやスポアン(スプン)と呼ばれる木の根が、まるで生き物のように石造りの寺院を包み込み、崩れかけた回廊や祠堂の上を這うように伸びています。「締め殺しの木」とも呼ばれるこの根は、長い年月をかけて建物を締め付けながら成長し、破壊と保存が同時に進むという不思議な光景を生み出しました。修復をあえて最小限にとどめ、発見当時の姿を残していることで、自然と歴史が絡み合う独特の雰囲気を今も味わうことができます。

大蛇のようにからみつく木。

ガジュマルという種類の木ですが、「締め殺しの木」という呼び名の通り、寺院が締め付けられています。

自然の神秘と生命の力強さをひしひしと感じます。

アンコール遺跡群のタ・プローム

樹齢300~400年の大木に遺跡が押しつぶされそうになっています。

アンコール遺跡群のタ・プローム

回廊が倒壊したまま放置され、苔むしています。

アンコール遺跡群のタ・プローム

中央祠堂。

アンコール遺跡群のタ・プローム

まるで血管のようです。

アンコール遺跡群のタ・プローム

ここ、タ・プロームで、最も有名な巨大木です。

アンコール遺跡群のタ・プローム

タ・プロームの見学のポイント

タ・プロームは、シェムリアップの市街地からトゥクトゥクや車でアクセスするのが一般的で、アンコール・ワットやアンコール・トムと合わせて1日で巡るコースに組み込まれることが多い遺跡です。見学の所要時間の目安は、写真を撮りながらゆっくり歩いて1時間ほど。遺跡内は決められた順路に沿って進む形になっており、有名な木のある撮影スポットは特に人気で、時間帯によっては順番待ちの列ができることもあります。

混雑を避けたいなら、比較的人の少ない早朝の時間帯がおすすめです。足元は石畳や根で凸凹しているため、歩きやすいスニーカーが安心です。また、寺院を巡る際は肩やひざが隠れる服装が望ましいので、露出の少ない服を用意しておきましょう。日差しが強く暑いので、帽子や飲み物も忘れずに。

タ・プロームを含むアンコール遺跡群の見学には、アンコールパスと呼ばれる共通の入場券が必要です。料金や購入方法は変わることがあるので、最新の情報は下記の記事や公式の案内であわせて確認してみてください。

アンコール遺跡群の中でのタ・プローム

アンコール遺跡群には、王朝を象徴するアンコール・ワット、巨大な人面像で知られるアンコール・トムのバイヨンなど、見応えのある寺院が数多くあります。その中でタ・プロームは、荘厳な建築美とはまた違った、自然に飲み込まれていく遺跡ならではの魅力を持っています。整った美しさのアンコール・ワットと、朽ちてなお力強いタ・プロームを見比べると、クメール王朝の歴史と時の流れをより深く感じられるはずです。シェムリアップを訪れたら、ぜひセットで巡ってみてください。

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