今回は、世界四大博物館の一つである、台北の国立故宮博物院についてレポートします。館内撮影が許可されるようになってからまだ一年半も経っていないので、私が撮ってきた展示品たちの写真も楽しんで頂けたら嬉しいです。
ちなみに、国立故宮博物院以外に世界四大博物館に含まれるものは、メトロポリタン美術館、ルーヴル美術館、エルミタージュ美術館です。
国立故宮博物院とは
中国美術のコレクションは世界でもトップレベルで、収蔵品の総点数は約65万点を誇ります。
そのうち展示されているのは厳選された3000~5000点で、3~6ヶ月ごとに入れ替えが行われています。紀元前2000年から19世紀の清まで、中国大陸の歴代皇帝が収集し、受け継いできた名品の中には、現在再現不可能されるほど高度で貴重なものもあります。
入館料は一人350台湾ドルでした。
国立故宮博物院への行き方
MRT淡水信義線に乗り、士林駅まで行きます。改札を出てガードに沿ってまっすぐ歩くと、大通りが出てくるので、そこを右に曲がってすぐのところにバス乗り場があります。人がものすごくいるのですぐに分かると思います。
このバス停から255、304、815、紅30、小18、小19のいずれかに乗ると、国立故宮博物院まで行けます。
国立故宮博物院のお宝
翠玉白菜
ヒスイの原石を使って作られた白菜の形をしたもので、故宮博物院の代表展示物です。高さは20センチ以下で小さいのですが、原石の色味を葉や茎に生かした技術に目を奪われます。
白菜葉の上には多産の象徴とされるキリギリスとイナゴが彫刻されています。光緒帝の妃、瑾妃が暮らした寝室に保管されていたことから、嫁入り道具の一つだったのではないかと考えられています。
肉形石
こちらも翠玉白菜と並ぶ、国立故宮博物院の代表展示物です。素材の形や色を利用して制作する巧彫作品の傑作で、豚の角煮のような形をしています。
メノウの原石の模様を生かして肉の赤身と脂身の層に見立て、表面に磨きをかけるなどの加工を経て作られたそうです。
まるで本物の角煮のようで、元が石だったことを忘れそうなくらいでした。
象牙多層球
個人的に、実際に見て最も感動したのがこの作品です。一本の象牙から出来ていて、継ぎ目がありません。
内部が21層あり、その一つ一つが回転します。100年以上の歳月をかけ、親子3代に渡って制作された作品だそうで、その繊細な彫刻と存在感は館内でも群を抜いています。思わず見入ってしまう素晴らしい作品です。
毛公鼎
2800年以上前の西周後期の特徴を表す代表的な青銅器です。獣に似せた3本足が特徴です。
内側には毛公の功績を伝える500字あまりの銘文が刻まれいて、古代を知る手掛かりとなる貴重な作品だそうです。
清 黄玉 髄三蓮章
チェーン部分も含め、一つの石から作られているため、一切の継ぎ目がありません。
翡翠屏風
翡翠でできている屏風です。どうやら48枚の翡翠が使われているようです。
元々は中国から寄贈されたものであり、昭和天皇のもとにあったそうですが、終戦後に中国に返却されたようです。
国立故宮博物院まとめ
今回は、国立故宮博物院について代表作品とともに紹介しました。波乱の歴史を乗り越え、台湾に集められた中国美術のコレクションはまさしく世界の宝物とも呼べるようなものばかりで、見ごたえたっぷりでした。
国立故宮博物院
住所: (11143)台北市士林区至善路二段221号
Tel: 02 2881 2021
公式HP: https://www.npm.gov.tw/ja/
営業時間: 年中無休、午前8時30分~午後6時30分
金曜土曜のみ午後9時まで
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