2017年8月よりモスクワで生活をしております。今回は【住居】についてお話しさせてください。下記の順番に書いていきますが、本記事では、①家探し及び②契約について扱います。
① 家探し (Part1)
② 契約 (Part1)
①家探し
ロシアの物件情報アプリЦИАН(ツィアン)
日本の物件検索サイトと同じような機能で、家賃・築年数・広さ等の条件を入力して検索をかけると、条件に合致する物件が出てきます。
英語が通じる不動産仲介業者(の一部)
・BlackWood http://blackwood.ru/en/catalog/city/rent
・STARTS https://kaigai.starts.co.jp/russia ←日本語も可!
家探しの手順としては、できれば渡航前から上記のような業者にメールで連絡をとって希望に沿う物件を探しておいてもらい、ロシアに着いたらすぐに内見をする、という流れが理想だと思います。
※必ず内見することをお勧めします。
BlackWoodやSTARTSは主に高家賃物件を取り扱っているようですが、自分の予算に合う物件をЦИАНで探して提示するなどすれば、それが低家賃物件であっても仲介してもらえます。
私たちの場合はBlackWoodを利用しました。
事前連絡なしにオフィスを訪ねると、英語が話せる女性スタッフ(Nさん)が出てきて、以降は彼女が一貫して私たちを担当してくれました。
その日は、所定のフォームに物件の希望条件を記入した上、予めЦИАНで目星をつけておいた物件をいくつか提示し、おしまいでした。
翌日Nさんから連絡があり、私たちが提示した物件のうち実際空室であるもの&Nさんが新たに見つけてくれたもの、を教えてくれ、それらを内見する日を決めました。
結局私たちは2件しか内見せず、良い方(物件A)への入居を決めました。
選ばなかった方はマンションの3階にある部屋で全体的には綺麗だったのですが、窓際におびただしい量の小バエの死骸が溜まっていたので却下としました。ロシアの窓には網戸が無いので、低層階だとハエも入り放題なのでしょう。。
内見先では、Nさんの他に、大家のAgentが待機しており、そのAgent
があれこれ説明してくれるという手はずでした。
不動産仲介業者と大家の間にこのAgentがいるというのが日本と異なります。
【 賃借人 −仲介業者 −大家のAgent −大家 】
内見を終えた後、「もう少し検討したいので、あと何件か探してもらえますか?」とNさんに連絡したところ、
「これ以上探しても物件Aよりも好条件のものは見つからないと思う。それに、あなたたちの後に別の中国人家族が物件Aの内見に訪れ、大変気に入ったようだ。彼らに優先して物件Aに入居したければ明日中に返事をくれ。とAgentが言っている。」
という返事がありました。
これは私たちを焦らせるための嘘かな?と思い、若干不信感を覚えましたが、物件Aは十分許容範囲にはあったので、翌日入居の意思をNさんに伝え、契約へと進みました。
後になって判ったのですが、Nさんはこの翌週に夏休みを控えていたのでその前に担当業務を片付けたいという事情もあったようです。
ちなみにロシア人は夏休みをきっちり取得するようですし、ボリショイ劇場でさえも8月は公演を休止していたりします。
② 契約
よほどロシア語が堪能である場合を除き、契約書は必ず英語版(or日本語版)も作成するべきだと思います。
私たちも、(1)BlackWood との仲介契約書 (2)大家との賃貸契約書 の両方につき、Nさんにお願いしてロシア語/英語併記のものを作成してもらいました。
(どちらにも「ロシア語の内容が英語の内容に優越する」という条項があるので、Nさんの翻訳が正確であることを願うのみです。)
契約書のドラフトが、契約(サインをする)日の前日にNさんから送られてきました。夫と手分けをして、目を皿にして急いで内容をチェックしました。
(1)は特に問題無いとして、
(2)については契約更新や各種費用負担等についての事項を慎重に確認し、変更したい箇所をメモしてサインに臨みました。
サインは、大家の勤務先のオフィスに私たち・Nさん・Agent が出向いて行いました。
私たちの大家は幸運にも非常に紳士的且つ英語が堪能な方でした。
私たちが変更を希望する箇所のうち大家が了承したものについて、ドラフトをペンで上書修正して正とするという簡易的な方法で、30分程でサインが完了しました。
併せて、大家に対して初回家賃+デポジット(家賃1ヶ月分)を、Nさんに対して仲介手数料(家賃1ヶ月分)を、現金で支払い、解散となりました。
ロシアの賃貸物件は大抵家具家電付きです。
それらは大家の所有物なので、処分には大家の許可が要ります。
「〇〇が古いから買い替えたい」「新しく〇〇を買いたい」「壁紙の色を変えたい」というような要望も聞き入れてくれる(=費用を負担してくれる)大家は多いようなので、些細な要望であっても伝えてみると良いかもしれません。
日本人の知人の中には、掃除用のスポンジに至るまで大家に買ってもらえたという方もいます。
私たちは入居後、TV・掃除機・カーテンを買ってもらいました。(自分たちでIKEA 等に行き立替購入する形。※購入前に大家の許可を得ることが大切。)
大家とは密接な関わりを持つことになるので、大家がどのような人物であるかということも、家探しの重要なポイントであると感じます。
家賃の支払方法も大家によって異なります。玄関先まで来て現金で受け取る大家もいれば、私たちの大家のように銀行口座への振込を求める大家もいます。
尚、私たちの大家は「多忙なので直接連絡をするのは禁止」とAgentから言われており、大家の父が連絡窓口となってくれています。実質的には彼が大家のようなものです。
今回はここまでです。次回は、写真と共に実際の住居の様子をお伝えします。
お読みいただきありがとうございました。
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