年長の秋、息子がJET(ジュニア・イングリッシュ・テスト)1級に一発で合格しました。英検も受けたことがなく、英語の筆記試験はこれが初めて。準備期間は約2か月で、使った教材は公式問題集だけです。
この記事では、JETとはどんな試験なのかという基本から、我が家が実際に取り組んだJET 1級の勉強法、幼児ならではのつまずきポイントとその乗り越え方まで、体験をもとにまとめました。これから年中・年長でJETを受けるお子さんのご家庭の参考になればうれしいです。

JET(ジュニア・イングリッシュ・テスト)とは?
JET(Junior English Test)は、幼児・小学生・中学生を主な対象とした英語能力テストです。アメリカの研究機関が開発し、日本では2010年から実施されています。TOEICの形式をベースにしており、将来的にTOEIC BridgeやTOEICへつながる「実践的な英語力」を測ることを目的としています。
特徴は、学校生活やキャンプ、誕生日パーティなど子どもに身近な場面が題材になっていること。リスニング問題は2回ずつ読まれ、問題用紙にはふりがなも振られているので、低年齢の子でも取り組みやすい作りになっています。
JETの級と試験構成
JETは5つのレベル・10の級に分かれていて、1つの試験用紙で2つの級を判定します。たとえば「1-2級」の試験を受け、145点以上なら1級、105〜144点なら2級という仕組みです。
| 受検級(レベル) | リスニング | リーディング | 満点 | 合否ライン | 学習期間の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1-2級(Advanced) | 35問・30分 | 25問・20分 | 180点 | 1級:145点〜/2級:105点〜 | 4〜6年 |
| 3-4級(Intermediate) | 35問・30分 | 20問・15分 | 180点 | 3級:145点〜/4級:105点〜 | 2〜4年 |
| 5-6級(Basic) | 40問・35分 | 10問・10分 | 180点 | 5級:145点〜/6級:105点〜 | 1〜3年 |
| 7-8級(Starter Plus) | 25問・30分 | 5問・5分 | 100点 | 7級:80点〜/8級:50点〜 | 1〜2年 |
| 9-10級(Starter) | 25問・30分 | なし | 100点 | 9級:80点〜/10級:50点〜 | 半年〜1年半 |
1-2級はリスニングとリーディングを合わせて60問・50分。公式の学習期間の目安は「4〜6年」とされていて、本来は小学校高学年〜中学生が主な受検者層のレベルです。
インターナショナルスクールでのJET受検事情
息子が通っていたインターナショナルスクールの幼稚園では、JETを平日にスクールで受検できました。週末に親が会場まで付き添う必要がないので、試験当日の親の負担はほとんどありません。スクールからは年少から受けることが推奨されていました。
ただ、スクールで試験対策をしてくれるわけではありません。マークシートの塗り方や問題の解き方は、家庭で一から教える必要があります。我が家は小学校受験の準備と重なっていたこともあり、年長になるまで一度も受けていませんでした。
周りを見ると、クラスの半分くらいは年中から受けていた印象です。肌感覚ですが、年中で7-8級、年長で5-6級や3-4級に挑戦する子が多かったように思います。
年長の秋、いきなり1級を目指すことに
2学期に入ったころ、担任の先生から「そろそろ受けてくださいね」と声をかけられました。そこで、小学校受験が終わった9月中旬から準備を始め、11月中旬の試験を受けることにしました。
年長も後半に差しかかり、英語が得意なクラスメイトたちは3-4級に挑戦すると聞いていたので、我が家もそれにならうつもりでした。ところが息子に聞いてみると、「どうせなら1級を受けてみたい」とのこと。本人のやる気を大切にしたくて、挑戦を応援することにしました。
この時点で英検の受験経験はなく、英語の筆記試験はまったくの初めて。それでも、小学校受験を乗り越えたことで、わからない問題でも諦めずにしがみつく姿勢は身についていたと思います。これが後々大きな支えになりました。
JET 1級の勉強法①:公式問題集(過去問)は必ず買う

最初にしたのは、公式問題集(過去問)の購入です。JETは独自のテストで、市販の対策問題集はほとんどありません。出題の傾向や問題のパターンを知る唯一の方法なので、公式問題集は必ず手に入れてください。
注意したいのは、書店やAmazonでは購入できないこと。JETの運営に関わるレプトン(Lepton)の公式オンラインショップから購入します。
- 購入先:レプトン オンラインショップ「JET新公式問題」
- 内容:問題冊子2回分、解答・取扱説明書、解答用紙、リスニング音声
- 種類:Vol.1(練習テストA・B)とVol.2(練習テストC・D)
- 価格(1-2級・税込):Vol.1 1,430円/Vol.2 1,650円(2026年10月時点)
- 送料:660円(我が家はVol.1・Vol.2の2冊をまとめて購入し、合計3,740円でした)

解答用紙がついているので、マークシートの塗り方の練習にもなります。初めての筆記試験だった息子には、ここから教える必要がありました。
JET 1級の勉強法②:少量の繰り返しから始め、直前2週間は本番形式で
英語の試験も、いわゆる「試験勉強」も初めての息子。ストレスにならないことを一番に考えて、最初の1か月半は2日に1回、7〜8問ずつというゆるやかなペースで進めました。
そして、同じ公式問題集を何度も繰り返し解かせました。問題数は限られていますが、繰り返すことで出題形式に慣れ、「この形の問題はこう考える」というパターンが自然と身についていきます。
そして試験直前の2週間は、本番と同じように時間を計りながら1回分を通して解く練習に切り替えました。1-2級はリスニングとリーディングを合わせて60問・50分。幼児にとっては長い時間なので、時間配分をつかみ、最後まで集中して解き切る経験を本番前に積んでおくことが大切です。
JET 1級の勉強法③:リスニングは「英語の耳」で満点を狙う

英検にも言えることですが、JETもリスニングの難易度は、文法問題や長文読解に比べると圧倒的にやさしいと感じました。
大人になってからの学習者は聞き取りの訓練に苦労することが多いので、一概に「リスニングで点を稼ごう」とは言えません。でも、インターナショナルスクールに通っている、帰国子女、おうち英語で育っているなど、幼少期から英語を聞き慣れている子にとっては、JETの1-2級でもリスニングは聞き取りやすいはずです。
息子も、公式問題集のリスニングを自宅で解いたときから8〜9割は取れていて、本番では100%でした。幼児が1級に合格するためには、リスニングで確実に得点することがとても大切だと思います。
英語のアニメで「耳」と「使えるフレーズ」を増やす
年長の秋ごろ、息子はアメリカ人の友だちの影響でマーベルのヒーローに夢中でした。そこでディズニープラスに加入し、『Spidey and His Amazing Friends(スパイディとすごいなかまたち)』を英語で見せていました。
言葉づかいや内容がちょうど幼稚園児のレベルに合っていて、自然と耳が英語に慣れ、使えるフレーズもどんどん増えていったように思います。子どもが夢中になれるものを英語で楽しむのが、一番のリスニング対策かもしれません。
幼児が1-2級でつまずくポイントと乗り越え方
JETはあくまで小学生がメインターゲットの試験です。1-2級になると、英語力以前に「内容がイメージできない」という壁にぶつかることがあります。
① 自然・社会の知識がないとつまずく
たとえば、water shortage(水不足)、Mount Everest(エベレスト)、Lincoln(リンカーン)など、自然や社会、歴史に関する話題が出てきます。ある程度の背景知識がないと、たとえ答えに直接関係しない文法問題でも、文章の意味がつかめずに止まってしまうことがあります。
日ごろからいろいろなことに興味を持たせてあげることが、遠回りに見えて実は近道です。
② 生活経験が少なくてイメージしにくい
お店での返品や交換の場面がよい例です。幼児は日常生活の仕組みをまだ知らないことが多く、refund(返金)やreceipt(レシート)といった概念そのものがピンときません。これらは実際に公式問題集に出てきた内容です。
こうした問題は、親が隣について説明してあげるのが一番。「レシートがあるとお店で返金してもらえるんだよ」と話すだけで、問題の見え方がまったく変わります。息子と二人でいろいろ調べたり話したりした時間は、英語だけでなく一般常識や知識の層を厚くする機会にもなりました。
③ ポスター・広告の読み取り問題は「一緒に読む」
博物館などの施設のポスターや広告を見て、営業時間や入場料、期間限定の展示などの情報を読み取る問題も出ます。幼児はこうした形式のものを目にする機会自体がほとんどないので、最初はちんぷんかんぷんでした。
でも、書いてある内容は難しくなく、文字量も少なめ。一度一緒に読んであげたら、すぐに満点を取れるようになりました。慣れの問題が大きいパートです。
長文読解は「声に出して読む」
幼児は、読み書きよりも話したり聞いたりする方が得意なことが多いです。そこで長文読解では、声に出して読ませることを大切にしました。
見た瞬間「うっ」となるような長文でも、声に出して読んでみると意外とすんなり理解できることがあります。もちろん難しい問題もありますが、「諦めずに食らいつけば、絶対に丸が取れる問題があるから頑張ろう」と声をかけ続けました。小学校受験で身についた粘り強さが、ここで活きたと思います。
長文を読む力をつけるには、ふだんから英語の本に親しんでおくことも大切です。我が家の息子が夢中になったのは、アメリカの子どもたちに大人気のグラフィックノベル。絵と文字で物語を追えるので、長い英文に抵抗がある子でも楽しく読み進められます。詳しくはGraphic Novel(グラフィックノベル)とは?小学生が夢中になる英語多読おすすめ5選で紹介しています。
まとめ:年長でJET 1級に合格するためのポイント
- 公式問題集は必ず購入(書店・Amazonでは買えず、レプトンのオンラインショップのみ)
- マークシートの塗り方から家庭で練習しておく
- 最初は2日に1回・7〜8問程度の少量から、同じ問題を繰り返す
- 直前2週間は時間を計って1回分を通しで解く
- リスニングで確実に得点する。好きなアニメを英語で見るのもおすすめ
- 自然・社会・生活の知識は、親が隣で説明して一緒に広げる
- ポスター・広告問題は一緒に読んで形式に慣れる
- 長文は声に出して読む。諦めずに食らいつく
一発で1級に合格できたことはもちろんうれしかったのですが、それ以上に、親子で楽しく学べたことが良い思い出になっています。決して大変な勉強ではなく、息子と一緒に世界を少し広げられた2か月でした。
「まだ幼いから」と級を控えめにする必要は、必ずしもありません。お子さんが「挑戦してみたい」と言ったら、ぜひ背中を押してあげてください。
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